西日が入る「西向き」物件にもメリットはある! 過ごしやすくするためのポイントなどを解説

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西向きや南向きなどの物件情報の採光ってなに?

西日
デメリットが多いといわれる、西向き物件

物件情報には、西向きや南向きなど採光に関する記載がある。採光というのは、窓を通して太陽などの自然な光を室内に取り入れることだ。

居室には、床面積面積の1/7以上の面積に対して、採光できる開口部が必要という規定が建築基準法によって決められている。採光の基準が決まっている居室は、リビングや寝室など生活する部屋となるため、どの方角から採光をするのかによって部屋の快適さが変わってくる。

たとえばリビングの採光が西向き物件の場合、午後になるまでは太陽の光が入ってこない。そのため、季節によっては昼間から電気を点ける場合もある。実際に住んでからそのことに気がついても、すぐに引越すというわけにもいかないだろう。

こういった失敗を防ぐために、物件情報では採光の記載があるのだ。
しかし、本当に西日の入る物件はデメリットしかないのだろうか。今回は西向き物件のメリット・デメリットについて解説していくため、引越しを検討している方はぜひ参考にしてほしい。

西日の入る「西向き」の物件の特徴

西日の入る西向き物件の特徴は、太陽が傾き始める午後から採光が取れることだ。

太陽は東から昇って南を通り、西に沈んでいく。そのため、自然光である程度の明るさは確保できるものの、朝から昼にかけてはほぼ日が入らない。

その代わり、午後からは夏であれば強烈な日差しが差し込む。西向き物件の場合、日の当たり方が南向き物件や東向き物件の特徴とはまったく違ってくるのだ。

西日の入る「西向き」物件のデメリット

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やはり西日が入ることが西向き物件の特徴だ

デメリットが多いといわれる西向き物件。まずは、西向き物件のデメリットに触れつつ、西向き物件で快適に過ごすポイントを一緒に解説していく。

西向き物件のデメリット①:夏の室内温度が上がりやすい

春から夏にかけて、太陽の日差しは昼から午後2時にかけて一番強くなるといわれている。東向きや南向きの物件であれば、午後から夕方にかけて日が入ってこなくなるため室温が維持しやすい。

一方西向き物件の場合、日差しが最も強い時間帯に直射日光を浴びることになるため、室内の温度が急に上がってしまう。冬場であればメリットになるが、夏の場合はデメリットになるのだ。

西向き物件のデメリット②:家具などが日焼けして色あせやすくなる

強い日差しが入るということは、それだけ紫外線の量も多くなる。紫外線は材質にも影響を与えるため、長期間紫外線にさらされていると、室内の壁や床、ソファーや机などの家具は日焼けをしてしまう。

絨毯を敷いていれば、日が当たる部分と当たらない部分で色が違ってしまうし、濃い色のカーテンもまだらになってしまうこともある。

西向き物件にはメリットもある!

西日の入る西向きの物件に関してはネガティブなイメージを持っている人も多いだろう。確かにデメリットを見てしまうと、西向き物件には住みたくないと思うかもしれない。

しかし、西日が入るからこそのメリットもあるのだ。あまり注目されないが、西日から採光を取る物件ならではのメリットを知っておくと、意外にも快適な生活が送れるだろう。

西向き物件のメリット①:冬場は暖かく、午後の日当たりが良い

夏にはデメリットとして挙げられている西日だが、冬場は部屋が暖かくなるというメリットがある。

冬は日差しが弱くなるため、昼ごろまでは日が入っても部屋の温度もそれほど上がらない。しかし、午後になると少し日差しも強くなるので、部屋の温度が下がりにくくなり暖房効率もアップする。

日の入りは早いが、午後の日当たりが良いので心地良く過ごせるだろう。

西向き物件のメリット②:冬場の洗濯物の乾きが早い

冬場は、午前中よりも午後の日差しの方が強くなる。そのため、西日が当たる西向きの物件の方が洗濯物の乾きが早くなる。
部屋干しだとしても、東や南からの採光よりも西からの採光の方が部屋干し臭は少なくなるので、冬場の洗濯のストレスをなくすことができるだろう。

西向き物件のメリット③:室内が暗くなるのが遅いので電気代の節約になる

午後からの日当たりが良い西向き物件は、夕方でも部屋が明るい。晴れた日であれば、日が暮れるまで西日が入るので電気を付けなくても快適に過ごせるだろう。日中に電気を点けたくない人や、電気代を節約したい人には最適だ。

西向きの物件は、人気が低いため価格設定が安め

採光で一番人気があるのは南東で、次いで南、東、西と続き最後が北となっている。下から2番目ということもあり、家賃の価格設定が低めになっていることが多い。

もちろんデメリットを踏まえていることが前提だが、西日によるデメリットは特に気にならない、採光よりも家賃を重視するという人であれば西向き物件を選ぶと良いだろう。

西向きの物件がおすすめの人とは?

西向き物件がライフスタイルに合うことも

前述の通り、部屋の暑さや日焼けなど、強烈な西日が入ってくるのが西向き物件のデメリットだ。しかし、強い西日によって冬は暖かく、洗濯物も乾きやすいのはメリットになる。このように、西向きの物件にはメリット・デメリットがあることを覚えておこう。

あまり人気がない西向き物件だが、西日をうまく活用できれば快適に過ごせる。日中は電気を点けたくないという人や、寒いところが苦手な人には向いているだろう。

また、起床が遅い生活をしている人であれば、午前中の部屋の明るさを気にする必要がないため、午後に日が差し込んでくる西向き物件はおすすめだ。

物件探しの際、西向きだからといってすべて候補から外すのではなく、メリット・デメリットを踏まえて自分に合うのかどうかをよく検討してみよう。

西日の入る西向きの物件を快適に過ごすポイント

西向き物件のデメリットの多くは、西日がダイレクトに入ってくることが原因で起こっている。つまり、西日を遮断できればデメリットも半減するということだ。

ちょっとした工夫で西日の不快さは軽減できるので、西向きの物件を快適に過ごすためのポイントを紹介しよう。

西向きの物件を快適に過ごすポイント①:UVカットや遮光付きのガラスフィルムを窓に貼る

西向き物件のデメリットの原因となる西日だが、UVカット機能や遮光付きのガラスフィルムを窓に貼ることで日差しをカットすることが可能だ。

遮光機能が付いたガラスフィルムを貼っておけば、カーテンを開けていても紫外線による室内の色あせを抑えられる。部屋を暗くさせずに強い西日を回避できるのがガラスフィルムのメリットだ。

ただし、上手に貼らないと空気泡が入ってしまい貼りづらくなるため、丁寧に貼るようにしよう。

西向きの物件を快適に過ごすポイント②:遮光・遮熱カーテンを使う

ガラスフィルムをきれいに貼る自信がない、窓に何も貼りたくないというのであれば、遮光や遮熱機能があるカーテンを使おう。

こういったカーテンは普通のカーテンと比べると割高になってしまうが、その分冷房効率がアップする。光熱費が抑えられるため、長い目で見れば節約にもなる。ただし、閉めっぱなしにすると暗くなってしまうので、遮熱・遮光効果があるレースカーテンを使い、明るさを調節しよう。

西向きの物件を快適に過ごすポイント③:インテリアの配置に注意する

午後から光が入る西向き物件は、午前中は日差しが届かない。そのため、明るい色のインテリアを選ぶのがおすすめだ。暗くなりやすい午前中でも、部屋の雰囲気が明るくなるだろう。

また、本棚を窓側に置かないようにすれば、西日による日焼けを防ぐことができる。椅子や机の配置も西日を考慮しながら決めると、快適に過ごせるはずだ。

賃貸で過ごしやすい西向き物件を探すポイント

日が沈む時間帯に内見を

西向き物件を検討する際に、気を付けたいのが内見へ行く時間帯だ。西日の影響を把握するためにも、日当たりが確認できる時間に訪れよう。実際の光の入り具合や部屋の温度、そして周囲の状況もチェックしておけば安心して住むことができるだろう。

夜型の人には西向き物件がピッタリ

西日からの採光はデメリットだけでなく、ライフスタイルによってはメリットとなることもある。昼までの間は太陽の光が入ってこないため、夜型の人も不安なく過ごせる。

また、冬場は西日が当たることで室内も少し暖かくなるため、寝室の温度が下がるのを防ぐこともできる。

いずれにしてもデメリットばかりではないので、メリットに対して魅力を感じるようであれば、西向きの物件を検討してみてはいかがだろうか。

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CHINTAI編集部
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