バチッときたら、ご用心……静電気を防ぐ方法は?

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ドアノブに触れた瞬間、「バチバチッッ!!」。セーターを脱いだ時やエレベーターのボタンを押した瞬間など、空気が乾燥する時期にいきなり襲い掛かってくる静電気。何とかして防ぐ方法はないものだろうか。

静電気の電圧は、数千~数万ボルト(V)に上るといわれている。

静電気の電圧は、数千~数万ボルト(V)に上るといわれている。

そもそも静電気には、物体の摩擦で発生する「摩擦帯電」や、物体を剥がす際に起こる「剥離帯電」、気体や液体がパイプやホースに流れたときに生じる「流動帯電」などがある。冬に静電気が頻繁に起こるのは、気温が下がって大気中の湿度が低くなるため。湿度が低くなると、電気が空気中に逃げにくくなるのだ。また、冬場に着用するセーターなどの合成繊維は電気を通しにいくので、逃げ場を失った電気はどんどん体内に蓄積されていって静電気が起こる。

こういった静電気が発生する状況を念頭に、静電気防止策の一例をご紹介しよう。

衣服の組み合わせに注意!

衣服の素材の組み合わせによっては、静電気が起こりやすくなってしまう。繊維の中で帯電しやすいのは、ポリエステルやナイロン、ウールなど。これらの素材を組み合わせて着用している状態は、静電気が発生しやすい。こういった素材の重ね着などは避けるようにしよう。

革靴で電気を逃がそう

静電気が発生したときにスニーカーなどゴム底の靴を履いていると逃げ場がなく、体内に電気が蓄積されていく。木や革などの自然素材は電気が通りやすいので、そういった素材で作られた靴を履くとよい。

湿度を高めにキープ

先述したが、静電気は湿度が低いと発生しやすくなる。そこで、加湿器を運転させて、室内の湿度を高めよう。湿度が上がると空気中の水分が増え、電気を素早く分散・放出してくれる。しかし、高すぎると結露、カビの原因になってしまうので注意が必要だ。冬場の室内では、湿度を50~60%に設定しよう。

手のひらで静電気を鈍らせるべし!

いろいろと紹介したが、どうしても実践できない場面もあると思う。そんなときは手のひらでドアノブを触ろう。手のひらは指先より鈍感なので、多少は痛みを感じなくなるはずだ。あるいは、拳で1回コツンと軽く当てたのち、指先で触れば、静電気が逃げた状態になるので、不意打ち的な「バチッ!」は避けられる。

いかがだったろうか。このほかにも、日用品メーカーからは、静電気防止用のブレスレットやキーホルダー、スプレーなども販売されている。静電気が起こりやすくなるこれからの季節。ちょっとした対策で未然に防いでみては?

(播磨谷拓巳/ノオト)

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