二人暮らし・同棲生活での貯金やお金の使い方を節約の専門家に話を聞いてみた
コツコツ貯金をする意味がわからない


今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。さっそくですが、お家の中を拝見してもよろしいでしょうか?
はい。
間取りは16畳のワンルームで、家賃は12万8000円。10階の角部屋です。
キッチンは2口ガスコンロで、
バストイレ別、独立洗面台つきのシンプルな物件です。
ふむふむ。ありがとうございます! 続いて、家計状況についてかんたんに教えていただければと。
はい。家計状況は、ざっくりこんな感じです。
たくみさんはあまりお金を使わないんですね。ゆかさんは、交際費と趣味・娯楽費が多いことが少し気になります。現状で、お金の面について何か不安に感じていることはあるんですか?
そうですね……。明確な悩みや不安があるというよりは、今は適当にお金を管理している状態なので、子育てや介護ってお金がかかるんじゃないかな、このままでいいのかな、と、漠然と不安を抱えている感じです。
今は具体的に、どのようにお金の管理をされているんでしょう?
共通の銀行口座をひとつ作って、その口座に毎月一定の金額をふたりで振り込んでいます。そこから家賃と水道光熱費が引き落とされ、残った差分を貯金している、という感じです。貯金はだいたい月に3万円くらいかな?
そうだね。それ以外は完全に別財布。
そのほかに、個人でも貯金してはいるんですけど、その金額はおたがいに把握していません。
なるほど。
正直ぼく自身は、お金を毎月コツコツ貯金することがすべてじゃないな、と思っているんです。
というと?
ぼくは自分で会社を経営していて、今まで「お金が極端にあるとき」と「極端にないとき」のどちらも経験しているんですが、結論、お金があるときもないときも幸せだったんですよ。
うん、うん。
お金がなくても、やりたいことをやる方法ってたくさんあると思う。だから、「やりたいことがあるけど、お金がないからできない」っていう状況がわからないし、そうしたくないんです。なかったら、ないなりにやる。あるなら、あるなりにやる。それでいいんじゃないかなって。
そこが、けっこう私と価値観が違うよね。私は心配性だから、貯めといた方がいいんじゃないかって思っちゃう。
でも、「絶対に貯金をしたくない!」というわけではないんです。だから「貯金しよう」とふたりで決めたときも、ぼく自身は貯金という手段に納得感はないけれど、ゆかが貯金した方が安心してくれるから、やろうと思える。「ゆかの安心」が貯金の目的になっています。
それは、ふたりで話し合って決めたんですか?
そうです。毎月「家族会議」という時間を設けて、おたがいの感じているモヤモヤや問題について話し合っているんです。
家族会議、とてもいいですね! そこで将来のプランとかも話したりしますか?
いずれ子どもはほしいなあと話はしています。
でも「絶対に20代のうちに」みたいな希望はなく、2人のタイミングが合ったときに、可能であればという感じ。私たちが子宝に恵まれるかどうかもわからないし……。
なるほど。おふたりは、考え方がすごく真逆ですよね。ゆかさんは地に足がついていて、たくみさんは発想が自由で(笑)。私、たくみさんの考え方、とても好きです。共感します。
うれしい。
でもこれから先、子どもが生まれるとね、あまりにも思い通りにいかないことが多すぎて、「もっとお金を貯めておけばよかった!」と思うときもくるんじゃないかと思うんですよ。
自分一人だったらなんとかなることも、子どもがいるから身動きが取れないこともあって。そういうときにお金を備えておく、ちょっと考え方を変えておくのもいいのかな、とは思います。
それは、たしかに……。
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