寺田宜弘(ウクライナ国立バレエ 副芸術監督)
ウクライナ国立歌劇場を代表して、芸術監督と共に感謝を申し上げます。
ウクライナが大変なこの時に、ウクライナ国立歌劇場とウクライナ国立バレエを支援していただきまして、誠にありがとうございます。
私はウクライナに35年間住んでいます。ウクライナを第二の故郷だと思い、両国を繋ぐ立場として日々努力しております。ですから、今回の日本からのご支援に対しても特別な想いと心からの感謝の気持ちを抱いております。
文化、そして芸術は、私たちの未来に直接的にも間接的にも大きな影響を与えていくものだと思っております。芸術が、人類全体の発展に大きな役割を果たした例は数多くあります。芸術は、過去の記憶をとどめるだけでなく、未来に向けた新しいアイデアや気づきをもたらせてくれます。人々を幸せへと導くきっかけにもなっていくことでしょう。
私たちは文化、芸術を守っていかなければなりません。そして、芸術を支えてくれる人々を尊敬しています。芸術(絵画、舞踊、歌唱、その他多くの表現)が、この世界で何よりも大きな声で訴えかけることが可能だということを、この戦争によって気づくことができました。私たちは、戦争が始まって以来、世界中で多くのバレエ公演を行い、ウクライナの真の現状を伝えてまいりました。さらに、皆様のご支援によりまして、キーウでウクライナ国立歌劇場が公演開催を続けていくことが実現しております。 ウクライナ国立歌劇場やウクライナ国立バレエをご支援していただくことが、ウクライナの新しい未来へと繋がり、そして世界の芸術のための多大な貢献になっております。改めまして、皆様に感謝を申し上げます。