賃貸アパートの騒音の対処法とは?トラブルを防ぐ部屋探しのポイントも解説
このページの目次
賃貸アパートでの暮らし。隣人との騒音トラブルについて

アパート暮らしを検討している人の中には、ほかの入居者が発する「騒音」や「生活音」を心配している人も少なくないだろう。
今回は、賃貸アパートで騒音トラブルが起きる原因と、周囲からの騒音や生活音を気にせず暮らせる物件探しのコツを解説していく。不動産情報サイトで物件検索を行う際の条件設定、部屋の下見の際にチェックすべきポイントなどを順番に見ていこう。
賃貸アパートで騒音トラブルが起きる原因
音の感じ方は人によってさまざま。隣人宅と壁一枚で接しているアパートで暮らす際、騒音が問題になる要素は主に以下の3つだ。
賃貸アパートで騒音問題が起きる原因①:時間帯
まずは時間帯だ。たとえば、掃除機や洗濯機の稼働音などは日中に聞こえる分にはさほど気にならなくても、就寝中の深夜に聞こえてきたら話は別だろう。
また、朝早くに鳴り響く隣人の目覚まし時計の音で、自分まで目覚めてしまうというというのもよくある話。生活リズムの違う他人が暮らす共同住宅では、些細な生活音も気になりやすいといえる。また、夜勤の場合、昼夜逆転の生活による騒音問題が起こりやすい。
賃貸アパートで騒音問題が起きる原因②:音量と音質
2つ目は音量と音質だ。たとえば、テレビの音がある程度漏れ聞こえる分には許容範囲でも、大音量で流されたら深夜はもちろん日中でもびっくりしてしまう。
また、アパートの廊下を歩く音や玄関ドアの開閉音、イスを引く音など何気ない生活音も、無神経に行えば意外に響いてくることもある。
賃貸アパートで騒音問題が起きる原因③:入居者のマナー
3つ目は入居者のマナーだ。生活騒音をゼロにすることは難しいからこそ、トラブルを避けるためには入居者同士のマナーが必要になる。音が漏れないようにする工夫や、他の入居者への配慮がなければ、お互いが快適に暮らすことができない。
周囲の迷惑を考えずに騒がしく生活するようなマナーの悪い人がいたり、そもそも建物自体の構造的に音が響きやすかったりすると、騒音トラブルが起こりやすい。直接やりとりすると別のトラブルにつながってしまうかもしれないので、大家さんや管理会社に伝えて解決を図る必要がある。
賃貸アパートでよくある騒音トラブル!5つの具体例
騒音問題は人によって感じ方や捉え方が異なり、どのレベルになると騒音問題になるのかという明確な基準はない。寝ている時間と出かけている時間が同じなど、お互いの出している音に気づきづらいこともあるだろう。
具体的にどのような事柄が騒音問題へと発展するのかを知っておくことで、騒音問題の発生を未然に防ぐことができるようになる。
ここからは、賃貸アパートでよくある騒音問題を5つ紹介していく。
賃貸アパートでの騒音問題①:家電の振動や稼働音
洗濯機や掃除機、冷蔵庫、エアコンの室外機といった家電の振動や稼働音は、賃貸アパートの騒音問題の代表例だ。冷蔵庫やエアコンの室外機は特に振動音が気になりやすく、階下の住人や隣人と騒音問題に発展しやすい。
賃貸アパートでの騒音問題②:ドアの開閉、足音などの生活音
ドアの開閉音や足音など、住人の生活音が騒音問題になるケースも珍しくない。ドアの開閉音や足音は壁や床を介して響きやすく、近隣住人に聞こえやすい生活音だ。
賃貸アパートでの騒音問題③:テレビやオーディオ、楽器などの音
テレビやオーディオは適正な音量で使うように心がけ、隣人と接する壁際に設置するのは避けた方が良い。
また、楽器の使用を許可されている賃貸アパートで演奏する際は、カーペットやカーテンで吸音性を高めたり、ヘッドフォンを着用してなるべく音が漏れないようにしたりといった防音対策が必要だ。
賃貸アパートでの騒音問題④:声や足音
声や足音も、あまりにひどいものだと騒音になりかねない。小さな子どもがいる場合などは、室内では走ったりジャンプをしたりしないよう、あらかじめルールを設けておくといいだろう。しかし、どんなに気をつけても泣き声や足音が響くことはあるため、事前に近隣の入居者に挨拶をするなどしてこちらの状況を伝えておくようにしよう。
また、たとえペット可の物件であっても、できるだけペットの鳴き声が周囲に響かないように気をつけよう。
賃貸アパートで騒音を気にせず暮らせる部屋探しのポイント【物件検索編】

「迷惑行為」と呼ぶほどではない隣人の生活音も、毎日のこととなると気になるもの。積もり積もると大きなストレスになってしまう。そこで、騒音問題を回避するために、部屋探しの段階から気をつけておくべきポイントを紹介する。
騒音対策【物件検索編】①:建物の構造は「鉄筋系(鉄筋コンクリート造)」を選ぶ
木造・鉄骨造の物件と比べ、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造の物件は気密性が高く音が響きにくい。周囲の生活音が気になる人は、検索の際に建物の構造をチェックしておこう。
騒音対策【物件検索編】②:間取りに注目する
予算上、鉄筋コンクリートの物件をあきらめなければならないこともあるだろう。そんなときは間取りに注目してほしい。隣の住居に接している部分が少ない物件の方が騒音も聞こえにくい。
たとえば、自室の居間部分と隣の部屋との間にクローゼットや押入れ、廊下などをはさんだレイアウトの物件などがおすすめだ。これらは居室同士が接している物件よりも生活音が気になりにくい。
騒音対策【物件検索編】③:最上階や角部屋がおすすめ
部屋の位置にもこだわりたい。たとえば最上階の物件なら、上階からの足音や日用品などを落とした際の衝撃音に悩まされることがない。また、左右どちらかがほかの住居に接していない角部屋もおすすめだ。
賃貸アパートで騒音を気にせず暮らせる部屋探しのポイント【内見編】

候補となる物件を絞り込んだら、実際にアパートに足を運んで内見をしよう。ここでは下見の際にチェックしておくべきポイントを紹介する。
騒音対策【内見編】①:壁際で耳を澄ませてみる
隣室との境界となる壁が薄ければ、その分音も漏れやすい。1つの物件内でも壁ごとに厚さは異なるため、隣室に接している壁の近くで耳を澄ませ、隣の生活音が気にならないかをチェックしよう。できれば休日の日中など、在宅している人が多い時間帯を選んで内見するのが良いだろう。
騒音対策【内見編】②:窓の構造に注目する
部屋の中で一番大きな開口部である「窓」もまた、周囲から騒音が聞こえてくる入り口となりやすい。窓が二重ガラス(ペアガラス)になっている物件や二重窓の物件、窓シャッター付きの物件には高い防音効果が期待できる。
騒音対策【内見編】③:足音の響き方を確認する
室内を歩いた際、床の音がギシギシと鳴っていないだろうか。こういった物件では、床材が劣化している可能性がある。自室の音が響くということは、上階からの足音が自室に聞こえてくるということでもある。
騒音対策【内見編】④:入居者層を確認する
集合住宅の中には、一棟の中にいろいろなタイプの間取りが混在する物件も存在する。ただし近隣からの騒音を気にするなら、学生なら学生向け、子供と暮らすならファミリー向けなど、自分と近い入居者層が多い物件を選ぼう。生活リズムが一緒になることも多く、隣人の生活音が気になりにくいのだ。
次のページでは、騒音トラブルに合わないために、新居への引越し・入居後にできることをレクチャー!