発酵食品で体の内側からキレイに! 効果や種類、おすすめ商品まで紹介
発酵食品は体へのご褒美!
発酵食品とは、大豆や米、肉や魚などに含まれる栄養素を麹や酵母菌などの微生物に分解させ、アミノ酸や乳酸などの旨味成分を引きだして加工した食品のことである。
発酵食品が体によいことはよく知られているが、実際にどのような効果やメリットが得られるのかはわからないという人も多いかもしれない。
この記事では、発酵食品の健康効果やメリットや種類などについて説明していこう。
▽ぬか漬けについて詳しく知りたい人はこちら!
嬉しい発酵食品のメリットや効果
発酵食品のメリットは、主に下記の5つが挙げられる。
- 免疫細胞の活性化
- 栄養価アップ
- 旨味成分アップ
- 保存性アップ
- 栄養素の吸収率アップ
これらのメリットにどのような菌が関わっているのか、また具体的な効果についてみていこう。
発酵食品のメリットや効果①免疫細胞の活性化
人間の免疫細胞の約7割は、腸内に存在しているといわれている。免疫細胞の働きが弱まると免疫力も低下し、病気にかかりやすくなる。便秘で腸内に腐敗物が溜まると有毒なガスが発生し、その影響で免疫細胞の働きが弱まってしまうのだ。
発酵食品に含まれる乳酸菌や麹菌などの微生物は、体内に取り込まれて小腸壁を通るときに免疫細胞を活性化する作用がある。また、乳酸菌は腸内の善玉菌の餌にもなるため、発酵食品をたっぷり摂取することで善玉菌を優位にし、腸内環境を整える効果も期待できるのだ。
発酵食品のメリットや効果②栄養価アップ
微生物が食材を発酵させる過程では、栄養成分がたくさん生産されたり、もともとの栄養成分を増加させたりする働きが起こる。そのおかげで、発酵食品は原料となっている食品よりも栄養価がアップするのだ。
発酵食品の代表格ともいえる納豆の場合、葉酸は大豆の3倍、ビタミンB2が大豆の7倍、ビタミンKにおいては茹でた大豆の120倍にもなる。発酵させるだけでこれほど栄養価がアップするのだから、発酵食品がいかに優れた食品であるかがわかるだろう。
発酵食品のメリットや効果③旨味成分アップ
食材を発酵させる微生物は、食材を酵素で分解しながら、タンパク質を旨味成分であるアミノ酸に、デンプン質を甘み成分に変えていく。これが発酵食品独特の旨味となるのだ。
発酵食品というのは、普通の料理にはない味が多い。たとえば納豆は、甘くもしょっぱくも辛くもなく、独特の香りと味をもっている。ぬか漬けは、納豆とは違った香りがあるだろう。好き嫌いが分かれる食品ではあるが、それぞれの発酵食品にしかないうま味があるのだ。
このうま味成分をアップするというところも、発酵食品のメリットといえる。
発酵食品のメリットや効果④保存性アップ
発酵というのは、食材を保存するために生まれた技術でもある。普通、食材に菌が繁殖すれば硫化水素やアンモニアなどが生成されて腐ってしまう。しかし、発酵食品の微生物はアミノ酸や乳酸など旨味成分を生成し、人間に有用な発酵食品となる。
たとえば、牛乳をただ放置していれば腐敗するが、微生物を取り入れればヨーグルトやチーズなどの保存食になる。このように、食材のままでは腐ってしまうものであっても、発酵の技術によって保存性が高くなるというメリットがある。食品ロスを減らすメリットにもつながっていくのだ。
発酵食品のメリットや効果⑤栄養素の吸収率アップ
食材から栄養を摂取するには、分解されやすいようにしっかりかみ砕かなくてはいけない。あまり噛まずに飲み込んでしまうと、消化することだけに酵素が使われるため、栄養素の吸収率が悪くなる。
発酵食品は、微生物が栄養素を分解してくれるので、最初から栄養が吸収されやすい状態になっている。また、乳酸菌や酵母菌などの善玉菌は、腸内環境を整えて栄養を吸収しやすくする効果が期待できる。そのため、食材をそのまま摂取するよりも、より多くの栄養素を吸収できるというメリットもあるのだ。
発酵食品の種類
発酵食品の効果を得るには、毎日食べ続けることがポイントになる。納豆やお味噌汁が大好物というのであれば食べるのは苦にならないが、それでも毎日となると飽きてしまうかもしれない。
発酵食品にはたくさんの種類がある。バリエーションを知っていれば毎日手軽に摂れるだろう。発酵食品の種類は以下のとおりだ。
納豆 | 大豆を発酵させた食品で、ナットウキナーゼという独自の栄養素を含んでいる |
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醤油 | 大豆と小麦と塩が主原料。長いものは2年から3年もの時間をかけて作られる |
味噌 | 大豆や米などの穀物に麹と塩を加えて発酵させる、発酵調味料のひとつ |
生ハム | 豚肉や猪肉などを塩漬けして発酵させた加工食品 |
サラミ | 挽肉に塩や脂肪、塩などを加えて腸詰めし、3ヶ月ほど熟成させたもの |
チーズ | 乳に乳酸菌などの微生物を加えて凝固させてから、発酵熟成させたもの |
ヨーグルト | 乳を乳酸菌や酵母で発酵させた乳製品 |
ぬか漬け | ぬか床に微生物が付着している野菜を漬けることで発酵する食品 |
ピクルス | 野菜を塩と水だけで発酵させた食品 |
他にも、調味料として使われるみりんや日本酒、ウーロン茶や紅茶などの飲み物も実は発酵食品の一種。自分の食生活に取り入れやすいものをみつけてみよう。
発酵食品のおすすめ。毎日食べ続けるならこれ!
発酵食品はたくさんの種類があるため、逆に何を食べればいいのかわからない人もいるだろう。また、栄養価が高いものを効率よく摂取したいという人も多いかもしれない。そんな人のために、おすすめの発酵食品を紹介していこう。
おすすめ発酵食品①腸内環境を整える「納豆」
納豆は、大豆を蒸し煮して納豆菌により発酵させたものだ。血流を改善するナットウキナーゼや正常な血液凝固を促すビタミンK2、体内の炎症を抑制し、老化を遅らせたり生活習慣病を予防したりするポリアミンなど、他の食材からは摂取しづらい栄養素が含まれている。
また、腸内環境を整えるのにも効果的なので、免疫力の活性化や便秘を解消したいという人は積極的に食べるのがおすすめである。
原材料 | 大豆 |
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保存方法 | 10℃以下で保存(要冷蔵) |
含まれる栄養素 | ナットウキナーゼ、ビタミンK2、イソフラボン、サポニン、レシチン |
おすすめ発酵食品②塩分を気にしている人にぴったり「味噌」
発酵食品は塩分が多く含まれているものが多い。高血圧など塩分を控えたいという人は、味噌を取り入れよう。
味噌は塩分が高いイメージがあるが、味噌汁であればお椀1杯で約1.2gの塩分量しかない。また、豆腐やネギ、わかめなどいろいろな具材と一緒に食べられるため、栄養バランスも整えやすいだろう。どうしても塩分が気になる人は減塩タイプを選んだり、塩分の吸収を防ぐカリウムを多く含む具材(ほうれん草や大根、イモ類)と食べるなど、食べ方を工夫することがおすすめだ。
原材料 | 大麦、米、塩、大豆 |
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保存方法 | 常温もしくは冷蔵 |
含まれる栄養素 | 必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維 |
おすすめ発酵食品③さまざまな料理に使える万能調味料「塩麹」
いろいろな料理に合わせやすい調味料として人気の塩麹には、糖質や脂質の代謝を促進する効果が期待できるビタミンB群が豊富に含まれている。また、アミラーゼやプロテアーゼ、リパーゼなどの消化酵素もたくさん含まれており、塩麹を取り入れることで痩せやすい体作りができる。また、生活習慣病の予防効果も期待できるだろう。
原材料 | 麹、塩 |
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保存方法 | 密閉容器に入れて10℃以下で保存(要冷蔵) |
含まれる栄養素 | ビタミンB、ミネラル、消化酵素 |
毎日の食事に発酵食品を取り入れよう!
健康のためには、栄養バランスの整った食事をするのが一番だとわかっていても、忙しい現代人にとってはなかなかハードルが高い。しかし、発酵食品を食事にプラスするだけであれば、それほど難しくはないだろう。
味噌や醤油、納豆やキムチなどは日本人の主食である米に合うし、食事に取り入れやすいものばかりで毎日簡単に続けられる。発酵食品は塩分が高いものが多いため、食べ過ぎはよくないが、食べるだけで腸内環境も整えられる効果がある。発酵食品を上手に取り入れて健康をサポートしていこう。
※商品の金額や情報は、2021年6月16日時点のものです。