大河ドラマ『麒麟がくる』第六回あらすじ＆イラストレポート【麒麟がきても、こなくても】
ファン目線で大河ドラマを楽しむイラスト連載！
毎週日曜放送のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』を楽しむ、大河ドラマ追っかけレポート！
毎週金曜日、前の週のおさらいを兼ねてあらすじと感想をお送りする（以下、ネタバレを含みます）。
『麒麟がくる』第六回「三好長慶襲撃計画」のあらすじ
井平次（玉置玲央）から、三好長慶（山路和弘）と側近・松永久秀（吉田鋼太郎）の襲撃計画があることをきいた十兵衛（長谷川博己）。
助太刀を頼むべく、将軍を招いて会を催していた三淵藤英（谷原章介）と細川藤孝（眞島秀和）のもとを訪れた。
じつはその計画は、家臣である三好の力が強まることを恐れる細川晴元（国広富之）が陰で画策したものであった。
内輪もめともいえる計画を邪魔して三好・松永を助けることは将軍の命令だと誤解される、と話す藤英に対し「将軍こそが争いをやめろというべき」と一喝する十兵衛。その会話を裏で聞いていた将軍・足利義輝（向井理）は、助太刀を命じる。
襲撃に応戦する三好・松永のもとに、駆けつけた十兵衛・藤孝・藤英。激しい斬り合いの末ふたりを逃がすことに成功する。
傷を負った十兵衛は、東庵（堺正章）の診療所に向かうところで意識を失い、駒（門脇麦）のつきっきりの看病によって回復する。
松永からの御礼である水飴をもって見舞いに訪れた藤孝。京に引き留められる十兵衛だったが、またも美濃で織田方との戦がはじまったことを聞く。傷の手当も早々に郷里へと急ぐ十兵衛に、付きそう駒。
ふたりは小屋で夜を明かすこととなり、駒の歌を聴きながら焚き火を見つめてすごすのであった。
大河ドラマ追っかけレポート⑥（2/23放送回）
「いっそのことなんでもありにしましょう！」と思ったのではないだろうか。
明智光秀という人物の前半生は、ほとんど記録が残っていない。それを逆手にとってか、物語が自由に展開していく。
「十兵衛は 人たらし を おぼえた」ヒーロー的展開の第六回
頭はいいし武道にも優れているけれど、若さゆえにがむしゃらな若者・十兵衛。十兵衛のヒーロー要素てんこ盛りだったのが第六回「三好長慶襲撃計画」だ。
先週は上司（道三）を操るしたたかさを身につけ、この一年で成長したなあと思ったばかり。
今週もまた十兵衛がレベルアップ。今度は「人たらし」の技を手に入れた。
”田舎者”の十兵衛は、将軍の側近、いわば一流の人たちに「将軍はもっと意見を言って京を平和にするべきだー！」と説いてみせた。それをすぐ外にいた将軍本人が聞いてしまう……。
いくらなんでもこんな古典的で熱血な主人公によるベタな展開「この令和の時代にありなのか……？」と思ったけど、ここまでベタでまっすぐだとむしろ新鮮。
日曜朝なら、十兵衛は絶対”レッド”
藤英・藤孝兄弟を引き連れての三好・松永救出作戦は、あの殺陣に大歓喜。紅葉で赤く染まった庭での大立ち回り、すばらしかった。
日曜夜8時に本放送がある大河ドラマだが、主人公十兵衛の熱血と周りとの関係、物語の盛り上がり方は、日曜朝の特撮戦隊モノっぽさもある。
正義を信じて前へ進む、熱いリーダー。色で言ったら「赤」、それが十兵衛。
若い彼にはまだ足りないものがたくさんある。冷静さ、経験値、兵力。その欠点を他の青や白、緑などのキャラが補って、戦隊はできあがっていく。そういうところが似ている。
あるいは、ロールプレイングゲームの主人公。まだ「ぬののふく」くらいしか持っていない、ゲームの初期段階の勇者みたいだ。
日曜朝なら、十兵衛は絶対レッド
今後主人公とお互いを助けあうキャラになりそうなのが、細川藤孝かな、と思う。
初対面で斬り合いになったことも、強い者同士が最初にケンカして「おまえ、なかなかやるな」「あんたもな（ニヤリ）」っと認め合う王道パターン。
松永と再会させてくれた三淵藤英、助太刀の命を下した将軍、水あめを届けさせた松永久秀。どうやら十兵衛はたくさんの人に愛されている。出会った者みんなに愛される「人たらし」な性格、これがこのあと吉とでるか凶とでるか。
そしてもうひとり、十兵衛を愛しているのが、駒だ。寒い夜に男女二人が火を囲むという、これまた王道な流れではあるが……。
レベルアップ中の十兵衛、「女心がわかる」の技は、まだおぼえていないようだ。
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