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【小児科医に聞く】子供の急な発熱の原因は疲れ?どう対処すべき?病院と自宅ケアどっちがいいの?

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子供の急な発熱、どう対処するのが正解?

子供は頻繁に、そして突然に発熱するもの。しかし「本当に熱がある?」と思うほど元気だったり、熱がないけれどいつもと様子が違っていたり……。病院に行く必要か否かの判断は難しいもの。

人情の下町・東京浜町で2代に渡り小児科医という塙先生に、子供の受診の基準や発熱時の対処法から、良い小児科医の見つけ方のコツまで、詳しく伺った。

【小児科医に聞く】子供の急な発熱にはどう対処すべき?病院?それとも自宅ケア?
子供の急な発熱、どう対処する?
https://www.chintai.net/news/2018/07/24/36912/?internal2107
https://www.chintai.net/news/2018/08/24/39568/?internal2107

子供が熱を出したら、すぐに受診した方がいい?

子供は平均して年に5〜6回は風邪をひくと言われるほど、熱を出すことが多いものです。発熱していても機嫌がよく元気にしているようなら、重症ではないこともあります。注意深く様子を見守りましょう。

ただし注意してほしいのは、発熱と同時に「機嫌が悪い」「ぐずる」「元気がない」「変な咳をしている」「顔色が悪い」「ぐったりしている」などの、熱以外の気になる症状がある場合は重症な病気が隠れていることがあります。この場合はすぐに医療機関で受診をした方がいいですね。

【子供の高熱への対処】親子
発熱と同時に気になる症状がある場合は、すぐにでも医療機関で受診しよう

小児科を受診するか迷った時、なにか基準はある?

お母さんやお父さんなど、子供の普段の様子をよく知る人が、「いつもと違う」「理由はわからないけれど、おかしい」と感じたら受診を考慮しましょう。

熱が数値で出せるデジタルの情報だとすれば、子供の様子は数値では表せない、いわばアナログの情報。お母さんが「いつもと違う」と思う感覚は、どんなに優れた小児科医でもかないません。

以前私のクリニックに、「いつもはお喋りなのに、今日は静かだから気になる」とお母さんが息子さんを連れてきたことがありました。診察してみたら、ひどい喘息の発作で息子さんは話せない状態でした。このような事例もあるように、お父さんやお母さんのレーダーは優秀で敏感なのです。

【子供の高熱への対処】病院で診断を受ける赤ちゃん
「いつもと様子が違う」という“勘”は馬鹿にできない

発熱した時の自宅でできるケアは?

「冷やさなければ」と、脇下やももの付け根を保冷剤や氷嚢などを直接当てて冷やす人がいますが、子供が嫌がるようなら無理強いをしなくてもよいと思います。熱を体にこもらせないことが大事なので、寒がらない程度の薄着を心がけてください。

熱が上がっている最中は、ガタガタ震えて寒がることがあります。本当はその時も熱をこもらせない方がよいのですが、寒いと言っている子供を薄着にさせるのはかわいそうですよね。だから薄めの毛布などをかけて、最低限温めないように・熱がこもらないようにしてあげましょう。

昔は「汗をかけば熱が下がる」と、分厚い布団をかけて汗をびっしょりかかせた時代もありました。これは熱が下がる際に汗が出るだけの話で、完全な都市伝説。「熱がある時は、体に熱をこもらせない」を原則に考えればOKです。

【子供の高熱への対処】発熱している子供
熱がこもらないようなケアをしてあげよう

朝に受診をしたのに夜になっても熱が下がらない時は、夜間でも受診をすべき?

風邪の8割はウィルス感染なので、抗生物質は効きません。自分の免疫力でウィルスを排除しますが、それには数日かかるのが普通です。

ですから受診をしたからといって、すぐに熱は下がらないことも多いと考えましょう。よほど高熱で辛そうな場合は解熱剤を使用する場合もあると思います。

ただし急な症状の悪化や新たな症状が出た時など、お母さんから見て「これはおかしい」と思う場合は、受診を考えてもよいかもしれません。

小児科を受診する際、気をつけることは?

よく「○○だと思います」と病名をおっしゃるお父さん・お母さんがいるのですが、病名は医者が判断します。それよりも「いつから」「どんな症状・状態か」「何に困っているか」をなるべく具体的に医師に伝えましょう。

そして気になることがあれば、発疹や便など症状や所見を写真で撮っておくと、医師が判断しやすくなります。時期や回数も詳しい方が正確な診断ができるので、メモしておくといいですね。

【子供の高熱への対処】病院のイメージ
症状を明確に伝え、写真に残しておくことが有効な治療につながる

軽い症状で病院に行ってもよいもの?

子供は言葉でうまく説明できませんし、自力で医者に行くこともできません。受診か否かの判断は、そばにいる大人に委ねられています。「なんとなく心配」とお父さん・お母さんが不安を感じるなら、その不安を解消するためだけに受診をしてもよいと思います。

でも実際の医療現場では、「こんなに軽いのになんで連れてきたの」とか「どうしてもっと早く連れてこなかった」とお父さん・お母さんを責められるような場面があるかもしれません。こういう場面に出会ってしまうのは辛いけれど、子供を守るためだと思って、極力気にしないでほしいですね。きっとそんなことを言う医師ばかりではありませんよ。

よい小児科医の見つけるコツは?

人間同士ですから、ウマが合うとか相性が悪いということはあるでしょう。でも医療技術が伴わない、ただの「にこにこ優しいだけの医師」なら、近所のおじさん・おばさんと同じです。大事なのは、子供を少しでも楽にしてあげられる医者としての力量だと私は思います。

●深い医学的知識を持っているか(受診後に症状が改善されるか)
●症状や薬について、きちんと説明をしてくれるか
●質問に対して丁寧に答えてくれるか
●その説明にお父さん・お母さんが納得できるか

などを基準にして、病院を選んでみてください。なかでも「説明に納得できる」「話が腑に落ちる」という感覚は大切です。子供の治療は、子供と保護者と医者で支えるトライアングルの協力体制ができないとできません。一番大切な子供の命・健康を守るため、信頼でき、協力体制が築ける医師を探しましょう。

【子供の高熱への対処】
「説明に納得できる」「話が腑に落ちる」という感覚を大切に、自分と子供に合った医師選びを

まとめ:親の観察力も重要!子供の発熱には冷静な対処を

受診の基準は、「お父さん・お母さんの感覚が一番大事」と力を込めて話してくださった塙先生。ネットなどで多くの情報が収集できる現代、勝手な解釈をしないことも大切だと言う。子供を病院に連れて行かれるのは、一番身近なお父さん・お母さんだけ。子供の様子を注意深く観察する目も養いたい。

取材・文=元井朋子

塙佳生先生(塙小児科医院院長)

東京・日本橋浜町で父の代から続く小児科医院を引き継ぎ、2003年から地域の子供たちの診療にあたっている。保護者の病気への疑問に対し、日頃から「ホッと安心できる」「納得できる説明」を心がけ、理論的かつ分かりやすい話には定評がある。

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