朝の寒さには耐えられない!
日の出の時刻がだんだん遅くなる冬は気温もなかなか上がらず、凍てつくような寒さのまま起床しなければならない。朝が苦手な方はもちろんのこと、朝が得意という方でも寒さに耐えられず冬だけはなかなかスッキリと起きることができないという方もいるのでは?
そこで今回は、寒い日でもスッキリと起きることができるようにる生活習慣のコツを3つご紹介。
太陽光を浴びる環境を整えよう!
実は、私たちの睡眠には体内時計が大きく関わっており、体内時計が刻むリズムに合わせて眠くなったり目覚めたりが繰り返される。
体内時計は、朝の明るい太陽の光を感知することでリセットされる。起きる前の目を閉じた状態でも、目は光を感知し、それによって身体は目覚める準備をする。
遮光カーテンで真っ暗にした部屋の中で、アラームの音だけで目覚めるよりも、徐々に朝日が入ってくるような寝室環境で寝起きした方がスムーズに起きられることが実験などでも明らかになっている。就寝時に防犯上の問題さえなければカーテンの隙間を少し作り、徐々に朝日が入ってくるようにして寝るようにすると翌朝の目覚めにはプラスになるようだ。
朝起きてすぐ「カーテンを開けよう」と身体を動かすだけで、目覚めも気分も変わってくる。
また、人の身体は、朝の強い光を感知してから、約16時間後に眠たくなる生理的メカニズムをもっている。起き抜けに太陽の光を浴びることは、睡眠覚醒リズムを整える上で、とても重要なことなのだ。
部屋を暖めておけば、起きるハードルも下がるはず!
寒い冬の日の朝は、部屋の温度も低く布団から出るのが辛い。だが、ベッドに入る前に暖房を起床時刻の30分くらい前にオンになるようセットしておけば、温かい部屋で起きることができる。
また、朝食として好きな「おめざ」 を何か一品準備するのも一つの手。目覚めが楽しみ・ラクだと感じる工夫をして起きるハードルを下げれば、おのずとスッキリ起きることができそうだ。
抜きがちな朝ごはんもきちんと食べよう!
睡眠が不足すると、食欲もわかない。そして、ついつい朝食や食事を抜きがちになってしまう。しかし、「よく噛んで食事を摂る」ということは、体内時計を整えて睡眠のリズムをよくすることにつながっているのだ。 そのため、寒い日にスッキリ起きるためには食事もできる限り一定の時間帯に規則正しく摂るのが望ましい。
コツを心得れば、寒い日の朝もスッキリ起きれるはず!
毎日の習慣の中で体内時計がリセットできるように、「日当たりのいい窓際で朝食を摂る」「朝食後、通勤途中でも日の当たる道を歩く」などを意識するとスッキリとした目覚めにつながるだろう。これからの季節に是非、実践をしてみてはいかがだろうか。
朝に気持ちいい目覚めを迎えることができれば、気持ちよく1日を過ごすことができるはずだ。
文=鍛治 恵(かじ・めぐみ)
睡眠改善インストラクター。寝具会社入社後、社内の研究部門にて調査研究業務に従事。睡眠文化調査研究や睡眠文化フォーラムなどのコーディネーションを行なう。2009年寝具会社を退社後は、在籍中に取得した睡眠改善インストラクターとして、生活の中でできるよりよい睡眠習慣について、講演・コラム執筆などの活動を行っている