【2021年版】セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートのコンビニおでん食べ比べ!全然味が違くて驚き!
おでんシーズン到来!コンビニ3社を食べ比べよう!
暑さもやわらぎ、秋の到来を感じる今日このごろ……気温が下がってくると恋しくなるのが、「おでん」! コンビニの店頭でおでんの販売がはじまると、「夏が終わったなぁ」と季節が変わったことを実感するだろう。
そこで今回は、販売がはじまったばかりのコンビニおでんを食べ比べ!
「セブンイレブン」「ローソン」「ファミリーマート」の今季のおでんを堪能してみることに。定番具材やつゆの味わいにどんな違いがあるのか、おでん選びの参考にしてみて!
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コンビニおでん食べ比べ①つゆ編
具材を食べ比べる前に、まずは味のベースとなる「つゆ」を比べてみることに。色を比べただけでも、かなりの違いがうかがえる。
セブンイレブンのおでんの「つゆ」
まろやかなつゆ。ほのかな甘みと上品な香りだが、コクもしっかり。今年からだしに玉ねぎやにんじんなどの野菜が加わったそうなので、甘みは野菜に由来しているようだ。そのせいか、どことなく「コンソメ」のような雰囲気も。
ローソンのおでんの「つゆ」
濃い茶色の見た目の通り、かなりしっかりとした味わいのつゆ。鰹のガツンとした旨みを感じる。今年は全国各地の「地元の醤油」を使って味付けを地域で分けているそうなので、関東は尚のこと色が濃いのかもしれない。
ファミリーマートのおでんの「つゆ」
色は3種の中でもっとも薄い。味も一番優しく、すっきりとしているが、香りが豊かなので物足りなさはない。かつおより昆布の印象が強く、洗練された味わい。
……というわけで、「つゆ」はかなり個性の分かれる結果だった。試食する前は、「おでんの味にそんなに違いがあるだろうか」と少し不安だったが、これならだいぶ具材にも個性が出ていそうだ。
コンビニおでん食べ比べ②大根編
まず食べてみたのは、「好きなおでんの具材」アンケートで常に上位を飾っているおでんの主役、大根!
各社とも大根の出来には心血を注いでいるだろうから、味の違いも顕著に出ることが予想される。半分に切ってみると、3社とも大根の中心にまでつゆが染み込み、なんともおいしそうだ。
セブンイレブンのおでんの「大根」
つゆがしっかり染み込んでいるが、大根の食感もほどよく残っている。もともとの大根の味によるかもしれないが、はっきりと苦味を感じた。
ローソンのおでんの「大根」
つゆの濃い色が染み込み、見るからに味が染みていそう。歯ごたえはセブン同様ほどよく残っている。大根の苦味はなく、ほのかな甘さとつゆのしっかり味で、ご飯のおかずにもなりそうな大根だ。
ファミリーマートのおでんの「大根」
3つの中でもっとも柔らかく、崩れるような食感。少し大根の苦さも感じたが、上品なつゆが大根らしい味わいを引き立てている。
大根そのものの味の違いや、店頭での煮込み時間によっても味のバラつきが出るのかもしれない。今回食べた中では、ローソンの大根が苦味がなく歯ごたえもほどよく、一番好みの出来栄えだった。
コンビニおでん食べ比べ③たまご編
大根に次ぐおでんの人気具材は「たまご」だそう。しっかり煮固まった黄身をつゆにひたして食べると至福のおいしさだ。たまご自体に味の違いはあまりなさそうなものだが……いざ実食!
セブンイレブンのおでんの「たまご」
甘いつゆの味が、見た目以上に染み込んでいる。とくに白身の部分が甘く、3社の中で一番味付けがしっかり感じられた。黄身の味も濃くておいしい。
ローソンのおでんの「たまご」
黄身の色がもっとも濃く、卵の味も一番濃厚だった。後から商品名を確認してみると、その名も「濃い黄身たまご」!食感もしっとりしていて、卵そのもののおいしさを十分に味わえた。
ファミリーマートのおでんの「たまご」
味は薄め。上品だが、黄身が少しポソポソとした食感なので飽きがくる。つゆに溶かしながら食べるといいかも。
「濃い黄身たまご」のネーミング通り、たまご本来のおいしさはローソンが群を抜いていた。味の染み具合ならセブンイレブン。ファミリーマートは黄身のもっさり感が気になったので、上品なつゆとのハーモニーで楽しみたい。
コンビニおでん食べ比べ④白滝編
「おでんダイエット」なんてブームもあったように、おでんはそのヘルシーさも魅力のひとつ。中でも、こんにゃくや白滝は低カロリーで満足感もあり、コンビニおでんの中でも人気の品。味の染みにくいこんにゃく類につゆの味を染み込ませるため、各社の努力が見られそうだ。
セブンイレブンのおでんの「白滝」
3つの中でもっとも太く、見るからに歯ごたえのありそうなセブンイレブンの白滝。歯ごたえはプリプリで、ピカイチの弾力。
中央の結び目はさらに太いこんにゃくになっているので、そこが食感のアクセントにもなっている。太さはあるが、一本一本にスリットが入っているので、しっかりつゆが絡んでくれる。
ローソンのおでんの「白滝」
平べったく、まるで「麺」のような白滝。2本の白滝を1本につなぎあわせた形状で、中央の溝がつゆをうまく絡め取っている。つゆ自体の味も濃い目なので、しっかり味で満足度が高かった。
ファミリーマートのおでんの「白滝」
先程の2社とは逆行して、細さを追求したローソンの白滝。細いながらも1本1本がしっかりしていて、見た目がとても美しい。上品なつゆと細い白滝との相性もバツグン。ぎゅっと縛ってあるので、見た目以上にボリュームがあった。
意外と個性を発揮してくれた白滝。好き好きだろうが、繊細なローソンの白滝に感動を覚えた。弾力を楽しみたいならセブンイレブン、しっかり味が好きならローソンがおすすめだ。
コンビニおでん食べ比べ⑤店員さんのおすすめ編
セブンイレブンのおでんの「こだわり焼きちくわ」
香ばしい焼き色が食欲をそそる焼きちくわ。ブリッと力強い食感で、食べごたえバツグン。魚のうまみもしっかり感じる。
ローソンのおでんの「牛すじ」
やわらかすぎず、プリプリとした歯ごたえを残した牛すじ。脂っぽさがなく、非常にさっぱりいただける。肉類なのに37kcalと低カロリーなのも嬉しい。
ファミリーマートのおでんの「つゆだくがんも」
じゅんわりとつゆの染み込んだがんもどき。やわらかな生地の中に、野菜のシャキシャキした食感がアクセントになり完成度の高い1品。
それぞれ非常に個性のあるおすすめ品だった。とくに気に入ったのは、ファミリーマートのがんもどき。上品なつゆがたっぷり染み込んでいて絶品! なんとなく地味な印象があって自分では注文したことがなかったが、店員さんにおすすめを聞いてみてよかった。
今年のおでんもおいしい! コンビニおでんを食べ比べてほっこり温まろう
3社のおでんを食べ比べてみて、その違いに驚かされた。しっかり個性があり、どれもおいしい!コンビニ各社のおでんにかける情熱がビシビシと伝わってきた。
ほどよい甘さが食欲をそそるセブンイレブンのおでんは、味のバランスがよく飽きのこないおいしさ。だしの味が濃いローソンは、どの具材もしっかり味でごはんのおかずにもなりそうだった。ファミリーマートのおでんは繊細で優しい味つけで、夜食にもおすすめだ。
おでんの具材は地域によって異なるそうなので、旅行や出張などで違う地域に行った際にコンビニおでんを食べてみるのもおすすめだ。
おいしくってヘルシーで、お腹の中からホカホカと温めてくれるおでん。ぜひあなたも、今年のコンビニおでんを試してみて!
文・写真=よしもとこゆき
フードコーディネーター、ライター。世界にもっと、「美味しい」魔法を広めるため、レシピ開発やスタイリング、飲食店プロデュースなど食に携わる仕事を中心に、デザインやイラスト、コラムの執筆など幅広く活動中。web:http://table411.net/