【医療監修】つらい夏バテの治し方!即効で解消する3つの方法と予防法を解説

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これって夏バテ? 気になる夏バテの症状

夏空
毎日暑い日が続いている

本格的な夏を迎えるこれからの季節。なんだか身体がだるくて、疲れが抜けないというのであれば、もしかしたらそれは「夏バテ」かもしれない。

夏バテは放置すると悪化したり、なかなか治らなかったりするものだ。そんな悪循環に陥らないようにするためには、夏バテになる原因や症状、夏バテになってしまったときの対処法について、前もって把握しておくことが大切である。

今回は夏バテの原因や解消法、予防法について東京・世田谷の地域医療に取り組む「ふくろうクリニック等々力」の山口潔院長にお話を聞いた。

ふくろうクリニック等々力 山口潔院長
ふくろうクリニック等々力 山口潔院長

東京大学医学部附属病院老年病科非常勤講師。2013年4月に「ふくろうクリニック等々力」を、2021年4月に「ふくろうクリニック自由が丘」をオープン。こころと体の健康づくりと地域リハビリテーションに取り組み、在宅医療なども積極的におこなう。
https://www.296296.jp/

夏バテは東洋医学では「注夏病(ちゅうかびょう)」といって治療の対象として認識されています。夏バテの原因や解消法、予防法をご紹介します。

夏バテの原因とは

夏バテしている女性
何もやる気が起きない……

夏バテになる原因には、主に激しい温度差・睡眠不足・強い紫外線・ミネラルの減少などが挙げられる。それぞれの理由を解説していく。

夏バテの原因①:激しい温度差

エアコンの効いた涼しい室内と高温の屋外など、気温差の激しい場所を行き来することが多いと、自律神経のバランスが崩れやすくなる。自律神経の乱れによって胃腸の働きが弱まり、消化不良や栄養不足となってしまい体調を崩してしまう。

夏バテの原因②:睡眠不足

心身の疲労を回復させるために、「睡眠」はとても重要だ。

体温と睡眠は深い関係をもっている。入眠のメカニズムのひとつとして、深部体温(体の内部の温度)を下げることで、脳と体を休息させようとする働きがある。 

人は汗をかくことで体温を下げようとするが、夏の高温多湿な環境でかいた汗は気化しにくい。このため夏は体温が下がりにくく、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりしやすいのだ。

夏バテの原因③:強い紫外線

夏場の強い紫外線を浴びると、体内に過剰な活性酸素を生成してしまう。

活性酸素は有害物質から体を守るためのものではあるが、量が過剰になると、人間の活動に必要なDNAやタンパク質などの物質を傷つける酸化ストレス」を引き起こす。また、自律神経の乱れの原因にもなる。これらも、夏バテを引き起こす要因だ。

夏バテの原因④:水分やミネラルの減少

夏は汗をたくさんかくため、体内の水分やミネラルが失われやすい。その結果、脱水を起こしたり、体内の電解質バランスが崩れてしまい、熱中症や体調不良の原因になりやすい。

夏バテ解消法を知る前に! 気になる夏バテの症状

そうめん
そうめんの美味しい季節だ

暑い夏を乗り切るためにも、まずは夏バテの症状について知っておきたい。以下のような症状が出たら、「自分は夏バテ気味になっている」と認識しよう。

夏バテの症状①:食欲の低下

夏バテの症状といえば、食欲の低下。そうめんやサラダなどのサッパリした料理しか食べたくないというのは、その分かりやすい例だ。

夏に食欲が低下する理由は、1日に何回も自律神経の切り替えが起こるため。人間の身体は「交感神経」と「副交感神経」の2つの自律神経を上手くスイッチすることで、汗をかいたり、胃腸を正常に機能させている。

夏は、高温の屋外と冷房の効いた室内を何度も行き来するため、この2つのスイッチを何度も切り替えることになる。自律神経は、何度も気温差を感じると切り替えに不調をきたすことがあり、その結果胃腸にもダメージが与えられて食欲が低下するのだ。

夏バテの症状②:疲労感・だるさ

夏バテになると疲れがなかなか抜けず、体調不良を感じやすくなるもの。疲労やだるさの主な原因は、高温多湿の環境に長時間いたことからくる体温調節機能の低下だ。また、前述の通り夏は体温調節の切り替えが多くなり、体力を消耗しやすくなるのだ。

また、熱帯夜など夜も寝苦しいため睡眠不足となりやすく、体力が回復しにくいということも、疲労やだるさを引き起こす1つの理由となっている。

夏バテを解消する3つの方法

たとえ夏バテになってもしっかりと身体をケアすれば、また元気な姿を取り戻すことができる!ここでは、自宅でできる夏バテ回復術を3つ紹介するので、ぜひ試してみてほしい。

夏バテ解消法➀:水分補給をする

身体にふらつきやめまいなどを感じたときは、脱水症状の可能性がある。その場合は、こまめに水分を補給することで、症状が回復していくはずだ。脱水症状は自宅にいるときや睡眠中でもなることがあるので、汗をかいていなくても適度に水分を摂取しよう。

特に夏場は、健康維持に大切なナトリウムなどのイオン成分が汗とともに流れてしまうので、スポーツドリンクで水分と栄養を補うのも良いだろう。ただし、市販のスポーツドリンクには糖分も多く含まれているので、飲みすぎには注意するようにしたい。

夏バテ解消法②:ストレッチをする

身体がだるくなったり食欲が落ちたりなど、ちょっと夏バテ気味だなと感じたら、家の中でストレッチをしてみよう。軽い運動をすることで疲れが解消され、さらに食欲も出てくるようになる。

ただし、ストレッチを過度に行うと逆に身体を痛めてしまうことになる。思わぬ怪我にもつながり、仕事や家事などに影響が出てしまうことにもなりかねない。ストレッチをするときは、無理のない範囲で少しずつ伸ばしていき、心地良い痛みを感じるくらいの状態で留めておくようにすると良いだろう。

夏バテ解消法③:室内温度を上げる

室内と屋外の気温差を5℃以内にすると、自律神経がスムーズに働くようになり、夏バテも回復しやすい。また、エアコンの風が身体に直接当たらないようにする工夫も大切だ。

生活習慣を見直して、夏バテを予防しよう

年齢を重ねると、回復するまでに時間がかかるようになるのが夏バテだ。できれば、夏バテで苦しむ前に予防したいもの。夏バテ予防には、以下の3つの生活習慣を見直すことが大切だ。

夏バテ予防法➀:睡眠時間を確保する

睡眠が不足していると脳や身体が休まらず、次第に疲れやすくなってしまう。夏バテを予防したいなら、睡眠時間をたっぷりと確保しよう。

また、暑くて寝苦しい時はエアコンをつけても問題はない。明け方は気温が下がるため、エアコンの温度は下げすぎず、「暑くはない」程度に調整しよう。睡眠は質も大切です。就寝の90分前にぬるま湯に浸かって、身体をリラックスさせてから布団に入れば、ぐっすりと眠れて体力も回復しやすくなります。

夏バテ予防法②:運動で暑さに負けない身体づくり

暑さに負けない身体づくりは夏バテ予防に効果的だ。毎年夏バテに苦しんでいる人は、体力をつけるためにも日頃からランニングなどの運動を習慣化させると良いだろう。急に過度な運動をするのではなく、通勤や通学時のウォーキングや自宅での筋トレなど軽い運動から始めよう。

暑い中での運動は熱中症になってしまう恐れがあるため、早朝や夜など涼しい時間帯を狙って行うことが大切です。

夏バテ予防法③:バランスのいい食事を摂る

冷たくてのどごしのいいメニューばかり選んでいると、胃腸に負担をかけることになる。夏バテ予防には、ビタミン豊富な食事を心がけることがポイント。夏バテのときは、鶏の胸肉やマグロなどに含まれる「イミダペプチド」と、レモンなどに多く含まれている「ビタミンC」を一緒に摂るのがおすすめ。

冷たいもの中心の食生活は夏バテの原因になります。
夏は温かいものを食べて胃腸を冷やさないようにすることが大切です!温かいものを食べることで、内臓が元気になり落ちていた食欲も自然と戻ってきます。

夏バテを解消して、楽しい夏を!

夏を思いっきり楽しもう!

夏バテは、身体にだるさや疲労感を覚えるもので、症状が進むと熱中症や脱水症となることもある。身体のコンディションが優れないときは、栄養のある食事を心がけて、たっぷり眠ることで身体も回復していくだろう。毎晩ぐっすり眠れる過ごしやすい環境で、夏の暑さを乗り切ろう!

ふくろうクリニック等々力 山口潔院長
ふくろうクリニック等々力 山口潔院長

東京大学医学部附属病院老年病科非常勤講師。2013年4月に「ふくろうクリニック等々力」を、2021年4月に「ふくろうクリニック自由が丘」をオープン。こころと体の健康づくりと地域リハビリテーションに取り組み、在宅医療なども積極的におこなう。
https://www.296296.jp/

文=松崎 清央

Webライター・アウトドア体験指導者。市職員として4年間自然体験の企画・運営を担当後、アウトドア専門学校に入学。3年間、登山、キャンプ、野遊びなどで子供の安全管理技術を学ぶ。執筆は、アウトドア関連など。

2022年4月加筆=CHINTAI情報局編集部

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