
【肉を柔らかくする方法!】牛乳・梨・玉ねぎ・炭酸水で実際に検証してみた!
お店のように、肉を柔らかくする方法はある?
スーパーで買った肉を焼いたら、固くなってしょんぼり……なんて経験はないだろうか。店のように柔らかくてジューシーな肉が食べたい!
そこで今回は、自宅で簡単にできる、肉を柔らかくする方法について考察! 編集部が実際に検証した結果をお伝えする。
※本記事は2014年に公開した内容を、情報追加のうえ2022年5月に更新したものです
【検証】肉を柔らかくする方法としてベストな方法はどれ? 編集部が実践してみた
肉を柔らかくする方法はいくつかあるが、家庭でもかんたんに試すことができ、なおかつ最も効果が期待できる方法はどれだろうか。7通りの方法で検証したので、その結果をお伝えしよう。
柔らかくなるかどうかを検証するために、主役の牛肉はあえて安いものを購入した。ちなみに、肉は常温に戻しておいた方が表面と中心部の温度差がなくなり、まんべんなく火が通って、おいしく焼き上がるのだとか。
まず食材での検証。肉が柔らかくなるとされている食品のなかから、どのスーパーでも購入しやすい下記を選んでみた。
- すりおろした玉ねぎに漬ける
- 牛乳に漬ける
- 炭酸水に漬ける
- すりおろした梨に漬ける

道具を使っての検証は、比較的手に入りやすい下記の3つを選択した。
- ミートハンマーでたたく
- 包丁で筋切りをする
- ミートローラーで伸ばす

方法①:すりおろした玉ねぎに漬ける

まずは、すりおろした玉ねぎに30分程度漬けこむ方法。肉を漬けこんだあとの玉ねぎは、炒め料理などに使うことができる。玉ねぎの甘みがプラスされて、味にも深みが出たように感じた。
方法②:牛乳に漬ける

牛乳には肉の繊維を分解する効果があり、漬けこむことで肉が柔らかく、ほぐしやすくなるそう。また、肉の臭みを取る効果も期待できる。牛乳っぽい味がするのか?と思ったが、特に味にも影響はなかった。
方法③:炭酸水に漬ける

肉を置いた器に味のついていない炭酸水を注ぎ、シュワシュワいいながら肉が上に浮いてきたら、この状態で15分ほど待機。「炭酸水素ナトリウム」が含まれた炭酸水は、肉のタンパク質を溶かしてくれる。
方法④:すりおろした梨に漬ける

すりおろして15分ほど肉を漬けこむだけだ。漬けこみすぎると肉がボロボロになるらしいのでご注意を!
方法⑤:ミートハンマーでたたく

その名の通り、肉の下処理のために作られたアイテムがミートハンマーだ。簡易的なものからプロ仕様のものまでラインナップが幅広く、先端に突起や溝が付いたものも売られている。
使い方は簡単で、下処理の段階で肉を軽く叩くだけで構わない。特にステーキ用など分厚い肉の繊維を断ち切るのに有効で、使うのと使わないのとでは柔らかさが大違いだ。しかし、ここまでで紹介してきた漬け込んだ肉に比べると、柔らかさという面では劣った。
方法⑥:包丁で筋切りをする

アイテムを買わずに今すぐ肉を柔らかくしたいなら、包丁を使って筋切りしよう。繊維に対して垂直に包丁を入れることで筋を断ち切り、口当たりを柔らかくできる。
たとえばトンカツ用などのロース肉の場合、脂肪と肉の間にある筋に2~3cm間隔で切り込みを入れると良い。鶏肉の場合は、フォークを使って全体的に軽く刺し、小さな穴を開けると筋切りできる。
方法⑦:ミートローラー(ミートソフター)

ミートローラー(ミートソフター)は先端が回転式になっているアイテムで、肉の上をコロコロと転がすだけで包丁よりラクに筋切りができる。
ミートハンマーと違って叩かずに済むため、力加減のコントロールをしやすい。また、打撃音が出ないこともメリットで、集合住宅に住んでいる人にとって特に便利だろう。
いざ、下処理をした肉を焼いてみる!

下処理をした肉にそれぞれ塩・コショウを振り、同じ火力・時間で焼いてみた。
焼く前の状態でもわかるほど、玉ねぎに漬けた肉が柔らかかった。これは結果に期待……!
【結果】玉ねぎに漬けこんだ肉が一番柔らかい

<肉を柔らかくしたランキング>
※筆者個人の感想
- 玉ねぎに漬けた肉
- 牛乳に漬けた肉
- 炭酸水に漬けた肉
- 梨に漬けた肉
- ミートローラーで伸ばした肉
- 包丁で筋切りした肉
- ミートハンマーでたたいた肉
焼いて試食してみた結果、やはり一番柔らかくなったのは玉ねぎに漬けこんだ肉! 焼き色がついても表面はまったく固くならず、とても軽い力で噛み切れた。玉ねぎの甘みもプラスされるので、安いお肉でも味がグレードアップしそうだと思った。
あと一歩だったのが、牛乳に漬けこんでおいた肉。どうやら、一晩くらい漬けておくとより柔らかくなるらしい。また意外にも、道具を使った下処理は、食材を使った4つの方法に比べて柔らかくならなかった。使い方にコツがいるのかもしれない。
とはいえ、どの肉も格段に柔らかくなった。特に牛乳や玉ねぎを使った方法で臭いもクセもなく、柔らかさだけアップしたのには驚きだ。
肉を柔らかくする方法と仕組み
ここからは、肉を柔らかくする仕組みについて解説。
肉が硬い理由は主に「筋組織が強いこと」と「タンパク質が結合しやすいこと」の2つ。これらを解消して、肉を柔らかくする方法を3つご紹介しよう。
肉を柔らかくする方法①:酵素でタンパク質を分解する
タンパク質を分解するために酵素の力を借りよう。特に酵素の一種である「プロテアーゼ」は、タンパク質の破壊に効果を発揮する。
プロテアーゼが含まれる食材
・きのこ類
・野菜(玉ねぎ、キャベツ、大根など)
・フルーツ(パイナップル、梨、りんご、いちじくなど)
・発酵食品(麹など)
・ハチミツ、牛乳、炭酸水など
今回の検証で行ったように野菜やフルーツをすりおろしたり、きのこ類をペーストにしたり、肉に揉み込んで下準備をすると良い。麹やハチミツの場合は、そのまま肉に塗り込めばOKだ。
肉を柔らかくする方法②:物理的な力を加える

こちらも今回の検証で行ったように、包丁の背やミートハンマーを使って肉を叩き、物理的な力を加えることで肉の筋繊維を断ち切ることができる。
ただし前述のとおり、力加減には要注意。叩く力が強すぎると、加熱した際に旨味成分が逃げ出してしまい、味が落ちてしまう。あくまで軽く叩くようにしよう。
肉を柔らかくする方法③:pHを変化させる

pHとは水素イオン濃度のことで、物質の性質(酸性、アルカリ性)の程度をあらわす単位だ。数値は1~14までの値となり、pH7が真ん中にあたる「中性」、それより低ければ「酸性」、それより高ければ「アルカリ性」となる。
肉のpHは約5.5であり、「弱酸性」である。このpHを変化させると肉の保水性が上がり、柔らかさが増す。
pHを変化させるためには、酢やレモン汁など酸性の調味料に漬ける「マリネ処理」が簡単だ。たとえばレモン汁のpHは2.8。pH値が低い酸性の調味料に肉を漬け込むことで、肉を柔らかくできる。
肉を柔らかくする方法はたくさん!家にあるもので試してみよう
肉が硬い原因は筋組織が強いこととタンパク質が結合しやすいことにある。
肉を叩いて繊維を断ち切ったり、タンパク質を分解するためにきのこ類・野菜・フルーツなどを組み合わせたりすると、お店で食べるのと変わらないくらいのクオリティの柔らかさに仕上がるはずだ。
ミートローラーのようにプロも使っている専用のアイテムもあるが、包丁など、どこの家庭にもあるアイテムを使って肉を柔らかくすることもできる。ここで紹介した方法を試して、家庭の食事レベルをワンランクアップさせてみてほしい。
2022年5月加筆=CHINTAI情報局
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