お寺と神社の違いって? 知っておきたいプチ講座
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お寺と神社の違いを押さえよう!

全国各地には数多くのお寺と神社が点在しており、日本人にとってはどちらも馴染みが深い場所だ。しかし、お寺と神社の違いを聞かれて明確に回答できる人は少ないのではないだろうか。
お寺と神社では、信仰している宗教やお参りの作法などがそれぞれ異なる。そこで今回は、お寺と神社の違いについて詳しく解説していく。宗教の種類や作法の特徴なども一緒に紹介していくので、お困りの方は参考にしてほしい。
お寺と神社の違い①:信仰している宗教
まず、お寺と神社では信仰している宗教が異なっている。お寺が信仰しているのは「仏教」で、中国やインドから伝わったものとされている。信仰の対象は主に仏像で、東大寺や鎌倉の大仏ををイメージされる方も多いだろう。
一方、神社が信仰しているのは「神道」であり、これは日本で生まれた民族宗教である。神道の信仰の対象は古代の神々(八百万の神々)や皇族で、神社では神霊が宿る御神体として鏡や剣などを祀っている。そのため、神道では仏教のように像を信仰の対象とはしていない。
お寺と神社の違い②:行うべき作法
お寺と神社では信仰している宗教に違いがあるため、お参りで行う作法も異なる。以下に、お寺と神社でのお参り作法をまとめたので比べてみよう。
お寺のお参り作法
①山門で一礼して門をくぐる
②手水舎がある場合、水で手や口を清める(ろうそくや線香がある場合は、献灯・献香をして煙で清める)
③本堂の前で一礼してお賽銭を入れ、上からぶら下がっている鰐口を鳴らす
④拍手はせずに合掌して一礼する
⑤最後に、山門を出る際に本堂に向かって一礼する
神社での作法
①鳥居の前で一礼する
②参道の端を歩いて拝殿に向かう(手水舎がある場合は、水で手と口を清める)
③拝殿前ではお賽銭を入れた後に鈴を鳴らし、「二礼二拍手一礼」を行う
④最後に鳥居を出る際は本殿に向かって一礼する
お参り作法を比較すると、お寺では合掌のみなのに対して神社ではパンパンと手を打つことが大きな違いだ。また、神社のお参りでは「二礼二拍手一礼」が一般的だが、礼や拍手の回数が神社によって異なる場合があるので注意が必要だ。
お寺と神社の違い③:願いや望み

お寺では、死後の極楽浄土や現世での幸せを願うとされており、どちらを願うかはお寺に祀っている仏像によって決まる。
一方、神社で願うのは現世での幸せのみであり、死を「穢れ」として考えている神社では極楽浄土を望むことができない。
また、その願いや望みは神様の力に頼るのではなく、心機一転して自らの力で進んでいく決意表明の意味合いが込められている。他力本願ではなく、あくまで自分の努力で未来を切り開いていく意思を神様に伝えよう。
お寺と神社の違い④:喪中のときの参拝
お寺と神社では願いや望みの考え方が違うので、喪中での参拝には注意が必要だ。とくに、死を「穢れ」と考える神道は、故人の親族が境内へ立ち入ることを禁止している。したがって、喪中の間は初詣や神社での結婚式への参加は控えるのが一般的だ。
一方、お寺で信仰している仏教には「輪廻転生」という考え方があり、故人は49日後に生まれ変わるとされている。このため、神道のように死を穢れとして忌み嫌う感情はまったくない。したがって、喪中の間でもお寺を参拝してもさほど問題はないとされている。
お寺と神社の違いを知って、正しい作法でお参りをしよう
お寺と神社は似て非なるもので、信仰の対象や作法が異なっている。とくに、それぞれの宗教の考え方には大きな違いがあり、望む願いも区別しておく必要がある。また、作法の特徴をきちんと覚えておけば、よりスムーズにお参りができるようになるだろう。
お寺と神社は、どちらも人生の節目に訪れる神聖な場所だ。受験や結婚など、これからの明るい未来に向けてさまざまな願いを神様に聞いてほしいと考える方も多いだろう。豊かな人生を送るために、お寺と神社の両方の理解を深めて正しい作法と心構えでお参りをしよう。
2021年7月加筆=CHINTAI情報局編集部
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