やっぱり映画は吹き替え版が好き。なんか惜しいぜ、押居A太です。
ところでボクの学生時代。
アパートから学校は近いんだけど、マチまで行くにはちょっと気合い入れないと行けない距離。
歩いていくなら、せいぜいコンビニか、その並びにあるこだわりが強いビデオ屋さんが限界。毎日毎日、かわりばえのない景色、毎日同じ味のコンビニのお弁当、理解できないアート系映画の繰り返し。
世界を広げるためにひとり暮らしを始めたはずなのに、ここは半径1キロのスモールワールド。
そんなある日、学校帰りのボクをするりと追い越した自転車が、ボクの住むアパートの敷地に入って行ったのです。
アパートの裏手にまわるとそこにはなんと駐輪場が。
タイヤ受け金具に車体を乗っけてひょいと持ち上げるタイプ。
こんな施設があったとは…。翌日、ボクはコツコツ貯めたバイト代で自転車を買ったのでした。
ずらりと自転車が並ぶ駐輪場のなかでもひと際精悍な佇まいを見せるのがボクの相棒。
まもなくボクは立ち漕ぎをマスターして、あこがれの『ひとめぼれ5キロ』を無事に家まで運ぶことに成功。
そしてインディ・ジョーンズシリーズを四夜連続で見終える頃、ボクは自分の世界が大きく広がりつつあることを確信したのでした。
きっとまだ知らない世界があるに違いない。 行こうぜ相棒。
もっとおいしいお惣菜が買えるスーパー、新作が借り放題のビデオ屋さん、それから幼い頃に絵本で見た巨人の国や妖精たちの国へ…。
夢と冒険に満ちた自転車ライフ!自転車って本当にいいもんですね。